2010年1月4日月曜日

日本国民を取り巻く四重苦とは何か

鈴木淑夫 日本の経済針路(新政権は何をなすべきか) 岩波書店

第一は景気上昇から景気後退初期に生じた、消費者物価の上昇である。
第二は、景気上昇期から最近の景気後退期まで、一貫して続いた超低金利である。
第三に、円の為替相場は、21世紀に入って07年中頃まで大きく値下がりした(円安)。つまり戦後最長の景気上昇期間中、外国の物を買うのに、これまでより多くの円を支払わなくては買えない状態が続いた。その後07年後半からは円高に転じたが、実質実効レートで見ると、まだ01年からの円安の5割強しか戻っていない。これは、国民生活の対象となっている輸入品の値上がりであり、海外旅行費用の上昇である。これも国民生活にとって不利である。
第四に、08年にはいって日本の景気は後退し始め、雇用者が減り、失業者は増えている。

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