2010年1月3日日曜日

財政破綻を回避するにはどうすればいいか

土居丈朗 「財政学から見た日本経済」(光文社新書)

こうした破局は、国民としては起きて欲しくないことである。ならば、どのような改革を行えば、このような破局を避けることができるだろうか。まず、無駄遣いをして国民から借りた金を返せない状態になっている特殊法人は全廃する。

地方自治体の中でも、地元住民からの税収だけでは借金が返せない過疎の町村が相当多くある。そうした自治体に対しては、返済能力を確保するべく近隣の市町村と合併するか、借金を禁止するかを決めさせる。

そして、国の補助金に依存する自治体が、地方の自立を妨げるだけでなく、国の借金を膨らます元凶になっているから、補助金(地方交付税)制度を廃止し、自治体が住民のニーズをよりよく反映できるよう地方分権を進める。

そして、国政選挙では定数是正を厳格に行い、定数格差をなくす。そうすれば、国にたかって補助金や公共事業さえ持ってくれば、ただ飯が食えるかのごとき日本経済の悪い構造を、根本から改めることができる。それが、雪だるま式に増える国の借金を減らし、国が破産するという破局を避ける方法である。

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